VMware Telco Cloud Service Assurance とは

VMware Telco Cloud Service Assurance は、障害管理、パフォーマンス管理、サービス管理、根本原因の分析、サービスへの影響の分析をすべて提供するオールインワンのプラットフォームを備えた、サービス保証を自動化するためのソリューションです。

CSP や大規模企業において、マルチベンダーの複雑な仮想/物理環境をコア、エッジ、RAN の全体にわたって総合的に管理するうえで必要となる運用のためのインテリジェンスを、単一の管理画面で提供します。

Telco Cloud Service Assurance のメリット

NOC と SOC のための、複数のドメインをまたぐ単一の管理画面

運用を簡素化します。障害管理、パフォーマンス管理、サービス管理、根本原因の分析、影響の分析が統合されているため、複数のドメインをまたいで迅速にインサイトを取得できます。

マルチベンダーおよびマルチクラウド

マルチベンダーの物理環境および仮想環境を単一のプラットフォームで監視および分析し、プロアクティブに管理できるため、CSP にとっての複雑性が軽減されます。

インフラストラクチャからサービスまでカバーするマルチレイヤーの保証

物理インフラストラクチャ、仮想インフラストラクチャ、オーケストレーション、サービスのすべてのレイヤーにおける自動化と最適化により、コストを削減します。

クローズドループ型の自動化と修正

自動化と修正の迅速化により運用コストを削減できます。リソースとワークロードを最適化することで、エッジにおける負荷の急増への対処やサービス要件の達成が可能になります。

インテリジェントな分析と自動化されたアラーム抑制

問題の迅速な切り分けが可能で、不要なアラームが自動で抑制されるほか、コストのかかる静的なルールの維持が不要であるため、運用効率が向上します。

最新のプラットフォーム

最新のクラウドネイティブ アーキテクチャを導入できます。オンプレミス、パブリッククラウド、ハイブリッド マルチクラウドなどの環境への展開における俊敏性と柔軟性の向上を促進します。

クロスドメイン、マルチレイヤーのサービス保証

Telco Cloud Service Assurance は、マルチベンダーの物理ネットワークと仮想ネットワークを一元管理するために必要な運用インテリジェンスを通信サービス プロバイダー(CSP)や大規模企業に提供し、ネットワーク パフォーマンスの問題の迅速な解決と加入者への一貫性のあるサービス提供を実現できるようにします。

エンドツーエンドのサービス保証

複雑なマルチベンダーの仮想/物理ネットワークを総合的に管理するために必要な、エンドツーエンドの視認性とサービス保証を運用チームに提供する、VMware のソリューションの詳細をご覧ください。

5G モバイル サービス保証ソリューションの概要

VMware Telco Cloud Service Assurance は、コアから RAN までの全体で運用を簡素化します。

運用と修正の自動化

VMware Telco Cloud は、リソースの最適化、完全な自動化、クローズドループ型の運用と修正を可能にします。

マルチテナンシー レポート

各テナントに安全な分離されたアクセスを提供できます。また、複数のテナントとサービスが自動的に検出されるほか、ネットワーク全体の問題の切り分けや影響の評価も実行できます。

Telco Cloud Service Assurance の機能

障害の監視

  • マルチレイヤーの可視化と監視
  • クローズドループ型の自動化と根本原因分析
  • 優先順位付けを伴うサービスへの影響の分析と、不要なアラームの抑制

5G モバイル サービス保証

  • コアから RAN までをカバーする、エンドツーエンドのネットワークとサービス保証
  • トランスポートと xHaul の監視
  • インフラストラクチャからサービスまでカバーするマルチレイヤーの保証

根本原因とサービスへの影響の自動分析

  • サービスへの影響の相関付けと、基盤となるインフラストラクチャにおける問題の切り分け
  • クローズドループ型の迅速な修正
  • 不要なアラームの自動抑制

パフォーマンス管理

  • リアルタイムでのパフォーマンス メトリック提供と、機械学習を利用したベースライン設定
  • 異常とパフォーマンス低下の検知
  • リソースとワークロードの最適化

マルチクラウド対応の XNF 保証

  • Kubernates/NFVI クラスタの検出、使用状況と健全性
  • コア VNF、RAN CNF の接続性
  • マルチクラウド環境における VMware Telco Cloud との連携

AI/機械学習による分析

  • 自動でのベースライン設定と異常検知
  • 機械学習ベースの分析による詳細かつ実用的なインサイトの提供
  • パフォーマンス分析とデバイスの統計情報

サービス管理

  • クロスドメインのサービスと基盤となるインフラストラクチャとの相関付け
  • サービスの健全性とサービスへの影響のプロアクティブな分析
  • ダッシュボードとレポートの自動作成

構成管理

  • 自動でのデバイス構成の検出とバックアップ
  • 物理、仮想、CaaS の環境間における構成の整合性の維持
  • コンプライアンスとポリシーの管理

マルチテナンシーとネットワーク スライシング

  • マルチテナンシー レポートの作成を含むマネージド サービス
  • Telco Cloud Automation との連携による、ネットワーク スライシングとプログラムによるネットワーク制御のサポート

FAQ

VMware Telco Cloud Service Assurance(旧称:VMware Telco Cloud Operations)は、クロスドメイン、マルチレイヤーの自動化された保証ソリューションです。CSP はこのソリューションを使用することで、コアからトランスポート、RAN に至るまでの全体で、複雑なインフラストラクチャとサービスを総合的に監視、管理できます。

マルチベンダーのマルチクラウド環境における障害管理、パフォーマンス管理、サービス管理、根本原因の分析、サービスへの影響の分析を単一の管理画面で行えるため、ネットワーク オペレーション センターとサービス オペレーション センターの複雑さが軽減されます。

VMware Telco Cloud Service Assurance は、物理および仮想インフラストラクチャ、ネットワーク機能(VNF および CNF)、サービス レイヤーの全体にわたって、マルチレイヤーの可視化、自動化、修正の機能を提供します。複数のドメインにわたる根本原因の自動検出によって、運用効率を向上させるとともに不要なアラームを抑制します。運用チームは、ビジネスやサービスに対する影響の大きさに基づいて迅速に対応の優先順位を判断できるため、SLA 要件を満たす高可用性を備えたネットワークを実現できます。

VMware Telco Cloud Service Assurance には、パフォーマンス分析、ベースライン設定、動的なしきい値の設定、異常検知、警告など、機械学習に基づくさまざまな機能が用意されています。パフォーマンス管理分析のユースケースには以下のようなものがあります。

  • 5G サービスに影響を与えるジッターとパケット ロス
  • vCPU 競合の増加、メモリ使用量の増加
  • 物理ルータ インターフェイスの帯域幅使用量の削減
  • インターフェイス使用率および特定のインターフェイスでの廃棄率の増加
  • トラフィックの急増によるパケット レートの増加、インターフェイスの使用率の増加
  • NetFlow をサポートしているデバイスから収集される NetFlow 情報(ジッター、遅延、パケット ロスなど)

はい。ビジネスへの影響度やお客様のタイプに基づいて、インシデントに優先順位を付けることができます。たとえば、ビジネス要件に応じて、特に重要なお客様、組織、特定の地域を優先させることができます。

多くの CSP が物理インフラストラクチャからクラウド インフラストラクチャへ移行しつつあるなか、根本原因の自動分析は、インテリジェントな運用の実現に欠かせない重要なコンポーネントです。ネットワーク運用チームは、物理レイヤー、仮想レイヤー、サービス レイヤーにわたって、問題の真の原因を迅速に突きとめる必要があります。何時間もかけている余裕はありません。VMware Telco Cloud Service Assurance では、シンプトムではなく、本当の問題を数秒で特定してすみやかに修正できます。多数のツールで発生した何千ものアラームやアラートをユーザーに通知するのではなく、すべてのイベントをバックグラウンドで収集し、検出されたネットワーク トポロジーに照らして関連付け、問題の根本原因を特定します。さらに、影響を受けたサービスと、影響を受けたテナントやユーザーの両方に根本原因を関連付け、運用チームに通知したうえで必要なアクションをトリガーします。これにより、ビジネスへの影響度に応じた優先順位付けが可能になります。たとえば、価値の高いサービスや SLA を契約しているお客様を優先させることができます。これらすべてがリアルタイムで実行されるため、連続稼働時間とお客様の QoS が最大化されます。

はい。VMware Telco Cloud Service Assurance には、プロアクティブな保証を可能にする、パフォーマンス分析機能とグラフィカルなレポート ダッシュボードが組み込まれています。機械学習を利用して、動的なパフォーマンス ベースラインを自動的に設定し、異常な動作をすばやく特定して運用チームにアラートを送信します。VMware Telco Cloud Service Assurance では、アンダーレイとオーバーレイ両方のネットワークの状況をコンテキストベースで把握できるため、インシデントに的確に優先順位を付け、アプリケーション パフォーマンスに重大な影響が生じる前に対処できます。

はい。VMware Telco Cloud Service Assurance は、容易に利用できる VMware テクノロジーを基盤とするソリューションです。業界標準のコンテナ作成機能と管理機能を内部で使用し、一連のマイクロサービスを実行して、プライベートクラウド環境またはパブリッククラウド環境に仮想アプライアンスとして展開されます。

VMware Telco Cloud Service Assurance の機能は、通信サービス プロバイダー(CSP)のネットワーク運用チームに直接的なメリットをもたらします。まず、VMware Telco Cloud Service Assurance にはネットワーク全体を可視化する機能が用意されています。複数のデリバリ ドメインにわたってサービスを追跡し、トランスポート、物理、仮想、サービスの各レイヤーでネットワークを監視および管理できます。また、ネットワーク インフラストラクチャを対応するサービスにマッピングし、正確なトポロジーと依存関係マッピングを維持します。

ネットワークの可視性が向上し、サービスとインフラストラクチャの関係性が明らかになるため、ネットワークの連続稼働時間が増加し、ネットワークの問題を特定して修正するまでの平均時間が短縮されます。VMware Telco Cloud Service Assurance では根本原因の自動分析の機能により、本当のネットワーク問題のみが診断されます。表示される多数のシンプトムを運用担当者が自分でより分ける必要がありません。また、オーケストレーション ツール、NFV オーケストレーター、VNF-M/OSS システムとの連携により、インシデントを相互に関連付けて可視化し、修正ステップを自動化することができます。

5G デジタル サービス プロバイダー(DSP)への変革を進めている通信サービス プロバイダー(CSP)にとって、俊敏性の向上、絶えず変化する状況への迅速な対応、コストの最適化はビジネスに不可欠な要件です。これらの要件を満たすために、CSP はより俊敏なソフトウェアベースのネットワークとコンテナベースのアプリケーションを導入し、新しいサービスの提供を開始しています。さらに、従来型のデバイスやサービスを基盤とするコア ネットワークを引き続き運用すると同時に、高パフォーマンスかつ低遅延のネットワークを必要とする新しい 5G アプリケーションやエッジ アプリケーションもサポートする必要があります。こうした異種混在のネットワークは、運用、監視、管理が非常に複雑であり、コストも増大します。手動のプロセスやスクリプトを使用するモノリシックな管理ツールでは対応できません。サービスを保証するには、統合および自動化されたインテリジェントなアプローチが必要です。これらすべてのニーズを満たしているのが VMware Telco Cloud Service Assurance です。

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